青いニホンザリガニ「北の瑠璃」
これが某オークションサイトに出品されていたことから2018年6月の第3週あたりにTwitter上で少し騒ぎが起きました。
僕もどちらかと言えば興味があったので続報を待っていましたが、待てど暮らせど一向に出てこないので【市立室蘭水族館】へ実情を聞くために直接電話にて確認しました。
・ここで出てくる【市立室蘭水族館】
『なぜに水族館?』と思われる方もいると思いますが、青いニホンザリガニ「北の瑠璃」は同館の職員が管理・飼育していると一般的に認知されており、故に『同館が裏で小金稼ぎをしてる!けしからん!』みたいな流れになりました。
まず今回の騒動を時系列でおさらいすると、Twitter上で「野生下で捕獲したと思われる抱卵ニホンザリガニ(通常色)」が某オークションサイトにそれなりの頻度で出品されていることが問題提起として取り上げられ、結果として「北の瑠璃」に飛び火したと考えられます。
事の発端となるTwitterを僕も確認しましたが、先に誤解が無いように書かしてもらうと『僕はこの方を個人攻撃するつもりはありません!』。むしろ、この問題をうやむやにせずしっかり取り上げた事は素晴らしいと考えています。
ただ、もう少し言葉を選んで欲しかったのが本音です。
顔が見えない相手に対して威圧的な表現を使ってしまうと、いくら良い事をしても周りの多くの人から共感を得にくいと思います。
極端な例を出すと
日本第一党代表の桜井誠氏
彼はヘイトスピーチでお馴染みですが、代表される「外国人への生活保護の廃止」など今の日本の問題を声にして発言できる数少ない活動家です。
ただ、ヘイトが過ぎるので地上波では報道規制が掛かっており一切取り上げられる事はありません。
つまりそういう事です。
今回この記事を書くにあたり
市立室蘭水族館の現館長である東氏にお話を伺っており、また了解も得ています。
騒ぎが起きたけど『実際はどうだったの?』と不完全燃焼の方も多いと思うので、現在ニホンザリガニを飼育していない、大阪在住の僕が公正中立の立場で少しだけ実情を書かして頂きます。
というのも
本件はザリガニ業界にとって完全なネガキャンであり、内容次第では早急に鎮静化を図る必要があると個人的に考えていました。
ようは
「事実無根」であった場合、裏取りをせず憶測だけで尾びれが付いていく伝言ゲームを早急に終わらせないと大変な事態を招く恐れがあります。
悪意の無い何気ない発言であってもインターネット上で結果的に拡散され騒動になると、その書き込みを削除依頼するにしても弁護士を雇い時間とお金が経費として必要になります。
そして
相手が個人の場合は「名誉棄損罪」ぐらいで収まりますが、法人や企業だった場合で風評被害による実害が出るレベルにまで発展してしまうと刑事事件として「威力業務妨害罪」が視野に入り、当然ながらその後に民事裁判で損害賠償請求をされる可能性がでてきます。
法整備が遅れているので現状は訴訟まで発展するケースが少ないですが、これから向こう数年でこの手の訴訟が増えると予想されています。
訴訟に発展すれば『そんなつもりは無かった。ごめんなさい。』は時すでに遅しであり、プロバイダ責任制限法に基づき情報の発信者が特定されますが、出廷しなければ文字通り「欠席裁判」になるので原告の訴えを認めたと判断され全面敗訴の負け確になります。
僕はね、わざわざ首を突っ込む必要も無かったんだけど、同館の職員方にはご家族を始め友人や知人などもおられるわけで場合によっては名誉にも関わってくると思ったわけです。
とにかく、今後はさらに自分の発言にしっかり責任を持つことが必要とされますね!
それでは本題に戻りますが
本件の最重要ワードである「北の瑠璃」。これは何ぞや?ですが、個人の方が青いニホンザリガニに付けた名前になります。
この方はニホンザリガニの飼育繁殖に力を入れており、ブログも運営されていますが非常に評価が高い物になり、慈愛の精神で「北の瑠璃」と命名されたと思います。
過去に「北の瑠璃」の名称でオークションサイトに出品され、海外旅行が行けるぐらいの高額だったために騒動が大きくなった背景があります。
ただし!
・「北の瑠璃」は商標登録されていない!
Twitterで先に出しましたが、「北の瑠璃」はあくまでも個人の方が(勝手に)付けた名前なので、平たく言えば北海道の野生下の青いニホンザリガニに「北の瑠璃」と別の誰かが勝手に命名した所で遺伝子レベルの話では何の問題もありません。
つまり「北の瑠璃」の名称はその程度のものになります。
続いて、上に書いてある「指定管理者制度」。
・指定管理者制度とは?
あまり馴染みがない言葉になりますが、2003年の地方自治法改正に伴い指定管理者の基準が緩和され、法人や企業が自治体に代わって管理・運営を行う制度です。
大阪市でもこの「指定管理者制度」を導入しており、この制度の問題点もあるので興味がある方は併せてコチラ(↓)をどうぞ!
大阪城内堀のアリゲーターガーについて大阪市及び指定管理者に実情を聞いてみた
市立室蘭水族館の沿線を確認すると
注目は赤く囲った箇所になり、昭和37年に北海道から室蘭市に移管し、平成17年に同市から「指定管理者制度」によって一般社団法人・室蘭観光協会が管理・運営をしています。
【市立室蘭水族館】の名称なので勘違いをされた方が多いと思いますが、敷地や施設の「ハード」が室蘭市、経営にあたる「ソフト」が(一社)室蘭観光協会という事になります。
これが問題を大きくややこしくした元凶になりましたが、この「沿線」は室蘭水族館のHPに載っています。
端的に説明すると、現在の市立室蘭水族館は室蘭市から経営が外れたので従業員は市の職員ではありません。
そして、同館を経営する(一社)室蘭観光協会は普通型なので飼育している生体を目先の小金稼ぎの為に一般販売した事など今まで一度もありません。
また、同館で展示・飼育されている青いニホンザリガニ(≒北の瑠璃)と当初から「北の瑠璃」として研究・飼育されている青いニホンザリガニ(=北の瑠璃)は完全に別物になります。
散らばった情報を集めると実はそう大した話でもありません。
ここまでが直接お話を伺い知った真実であり、個人のプライバシーに関する事項は全て省いています。
なんとなく流れが理解できたのではないでしょうか?
僕は市立室蘭水族館を擁護する立場ではないのでオマケで書かしてもらうと、「北の瑠璃」の飼育者は自分の身分や立場をしっかりブログ内で書いておくべきだったと思います。
ここの「認識の甘さ」とはその事で、多くの方が「北の瑠璃=市立室蘭水族館の所有物」と紐づけてしまった事実があります。
このような事態に発展するとは同館の関係者の誰もが想定してなかったと思いますが、やはりこの「勘違い」を誘発させてしまった同館にも少なからず過失はあるわけで、今後はしっかり対応をしていくそうです。
どうでしょうか?
そこまで目くじらを立てて怒るような話ではないと思いませんか?
本件の本質は絶滅の可能性がある日本固有の在来種の取り扱いについて疑念を抱いた動物愛護の精神を持ち合わせた方々の感情論が先行しただけだと個人的に感じていますが、環境省が絶滅危惧II類(VU)に指定している「ニホンザリガニ」の個人取引については法律や条令に抵触する話ではないし、代議士や芸能人の「不倫や浮気」同等の倫理上の問題だと思っています。
甘いかな???
っと言うのも、僕はニホンザリガニは絶滅しないと考えています!
以前に書いた記事(↓)では
こんな感じで締めくくりましたが、やっぱりスッキリしないので先週からガチで調べました。
一般論としては「ニホンザリガニは減っている」という認識ですが
はたしてそうなのか?
先の記事の趣旨は(↑)でした。
『減った!減った!』と騒ぐのは別に構わないんだけど、その『情報源はどこですか?』って思うんですよね!
後はどこを基準に何と比較したのかも気になります!
補足すると確かに減った地域があり、それは歴史的事実です。
ただ、現在インターネット上に出回っている話は「どれもこれも全てミクロの話」であり一切マクロの話が出てないんですよね!
生き物に詳しくないから適切な例えが出てきませんが、『なぜ南京大虐殺は20万人(のちに30万人に勝手に変更)になったのか?』と同じ理屈なんですよね!
詳しくは別記事になりますが、「行政」「地理」「地球温暖化」「ウチダザリガニとの関係」「人による乱獲」「自然(環境)破壊」「その他の要因」と多角的に調べました。
「その他の要因」については意外な盲点があり個人的に面白くていろいろ調べましたが…長くなるから今は割愛します。
とにかく、今の所誰も語っていないであろう第三者、第四者が登場します(笑)
どこまで話を広げるかで悩んでいるので記事の公開は先になりますが、先に結論だけを書くと現在の北海道の自然環境下には少なく見積もっても数百万匹のニホンザリガニが生息していると考えられ、最大値で1,000万匹オーバーの可能性もあります。
『はいっ 噓~っ』と絶対に思われそうですが、面積からでしか試算できないのであくまでも可能性ね!
この記事の趣旨としては『もし絶滅の可能性が無いのであれば誰もイライラしないよね?』
コレです!!!!!
ちょっと忙しいのでそのうち書きます。
終わり。