話題に事欠かないザリガニ業界。
今度は何やら日本固有の在来種
「ニホンザリガニ / ヤマトザリガニ」
これがオークションサイトに抱卵個体を含めそれなりの頻度で出品されていることから『乱獲ではないのか?』とTwitter上で話題になっています。
またまた香ばしいw
実際にどうなんでしょうね?
環境省では絶滅危惧II類(VU)に指定してるので「絶滅の危険が増大している種」になります。
ただね
乱獲によって絶滅がどうだこうだの議論をする前にまずは野生の個体数がどの程度なのかを把握しないと話になりません。
どのような経緯で出品販売されているのかわかりませんが、毎月10匹ぐらいを自然環境下で捕獲していたと仮定しても、10/500・10/2000・10/10000と確率分母が異なれば意味合いも大きく変わるよね?
生体数を確認するには直接現地まで足を運び目視で確認していく作業が必要になりますが、息子とザリガニ釣りをする為にその作業を細々と3年前から大阪市内でやっていた僕の経験を書かして貰うと
大阪市の面積は223km²と実はめちゃくちゃ狭いです。
これぐらい狭いエリアであっても池や川が多いので個人では継続的な確認などできず、かなり時間がかかるメンドクサイ作業です。
このスケールのまま北海道に移動したいと思います。
『どこやここ?』状態ですが自然は多そうで、すでに大阪市よりも広いですね!
地図を縮小すると
これぐらいで「函館」が出てきましたね!
さらに縮小して北海道全域を確認します。
北方領土の択捉島までを入れた全体です。
今度はここから同じスケールで大阪に戻りますが…
おっとwwwwww
都道府県何個分だ?
補足すると日本の面積が377,959km²であり、北海道(1位)の面積が83,457km²なので日本の国土の22.0%が北海道になります。
大阪市の374倍の面積ですね!
ニホンザリガニは青森県(8位-9,644km²)、岩手県(2位-15,278km²)、秋田県(6位-11,636km²)にも生息していると言われています。
この北海道、青森、岩手、秋田の4道県を足した面積が120,015km²になり日本の国土の31.7%、大阪市の538倍になります。
ニホンザリガニの話になると47都道府県の内もはや4道県にしか生息していない、どんどん生息域が減少しているようなニュアンスで語られますが、面積比で考えると日本の国土の1/3が生息域の計算になるんですよね。
農林水産省が発表している食料自給率
世界的には生産額ベースで計算され指標とされますが、「生産額ベース」では日本の食料自給率は68%、「カロリーベース」では38%まで落ち込み、なぜか先進国でも日本だけが後者を採用し『あーだこーだ』と無意味に危機感を煽っていますが、これも完全に数字のロジックなんですね!
面積で比較したところで水生生物なので川や池の数が重要になりますが
行ったことが無いからわからないけど、北海道だけでもそこそこ多いんじゃないのかな?よくわからん!
120,015km²内全ての水源の継続的な生体調査なんて現実的にできるわけがないから、環境省はサンプル調査しかやってないと思います。
ぶっちゃけ、本当に減ったか増えたかはわからないと思います。
ただね、乱獲は…んーーーー。
けっこう微妙じゃないかな?
何を以て乱獲なのか?その定義は?
この解釈は難しいよね?
それにあんまり騒ぎ過ぎると、一番最悪な対応策として自然採取物の個人取引が全面禁止になる可能性すら出てくるんじゃないかな?
困る人多いんじゃない?
とは言っても、国が動けば「法律」自治体が動けば「条例」で規制される事になりますが、いくら感情論で訴えたところでそれなりの根拠がある数字を提出しない限り行政は相手にしてくれないので当分は安泰とも言えます。
誰がクッソ広い北海道のニホンザリガニの生体調査を継続的にできるのか?
とにかく
自然破壊による減少なども言われていますが、2016年は北海道に3つの台風が上陸しましたよね。
けっこうな被害が出た記憶ですが、か弱いニホンザリガニは濁流で流されただけでも死にそうだし、近年は北海道でも最高気温が30度を超えてきたりと…もうね、わからない!
よし、減ったことにしよう!
それが一番平和だ!
乱獲はダメ!これでいいか!終わり。