2018年6月頃にTwitter上で少し話題に上がった「腐葉土によるデトリタス」
水生生物を飼育する上で「バクテリア」は比較的意識する人が多いと思いますが、この「デトリタス」についてはほぼスルーされているのが現状です。(特にザリガニ飼育において)
もちろん僕は知りませんでしたw!
いや…知らないというか…
1年前には一度導入しましたが、これは大阪城公園をただ漠然と模した物でその有効性など一切考えていませんでした。
この「デトリタス」。初めて名前を聞く方もいると思うので軽く補足すると、「生物遺体や生物由来の物質の破片や微生物の死骸、あるいはそれらの排泄物を起源とする微細な有機物粒子のことであり、通常はその表面や内部に繁殖した微生物群集を伴う」
要約すると微生物の塊です。
海水アクアリウムでは割と邪魔者扱いになるのかな?しかし、ザリガニの飼育においてはこの「デトリタス」が重要とされており、自然環境下の生体は毎日しっかり食べています。
『じゃー実物はどんな物なんだ?』という疑問も出てくるので大阪城公園の人工の小川を軽く調査してきました。
あっ…また…
水を止めてやがる…
もちろん想定内です!
先日の台風20号の影響ですね!
オーバーフローすると大変なので止水です。
実際は…
大阪って「地震」以外は強いから、あんまり気にしても…
むしろ
止水をしてくれたおかげで川の中に入れます!
これが狙いです!
これは以前にも紹介した写真になりますが、川の中に「落ち葉」や「小枝」が無数に溜まっています。
このような野鳥の産毛などもありますね!
水に浸かることでいずれは微生物によって「分解」されます。
これは「落ち葉」で微生物によって細かく分解されていますが、平たく言うとこれが「デトリタス」になります。
さらに深く掬うと「泥」のようなドロドロが出てきますが、ヘドロのような嫌な臭いは一切ありません。
こういう砂地の場所もあるので、多種多用いろいろな分解者がこの小川にはいます。
この環境はザリガニに限らず淡水の水生生物全般にとても重要になりますが、小さな家庭用の水槽で再現するのはほぼ不可能に近いと思われます。
この人工の小川の水源は近くの中浜下水処理場から引き込んだ一定基準の上水になりますが、雨が降ると周りの土壌から溢れる雨水もこの小川に流れ込みます。
これによって色々な微生物がこの小川に生存し「デトリタス」になる。という表現でいいのかな?
説明が微妙に間違ってるような気がせんでもないですが、たぶん言いたいことは伝わってるような気がするので先に進みます!
この人工の小川
大都会のど真ん中に位置しますが自然が豊かです。
この場所は
小枝が多い場所ですが、この真っ黒に染まった小枝は長いあいだ水に浸かっているので表皮部分に微生物がわんさかいます!
一度持ち帰ってザリガニに与えましたが、ものの見事に表皮を食べましたね!
場所によって堆積具合が異なりますが
かなり分解が進んでいますね!
ちょうど水が干上がっているので確認できますが、この大きな石の下(横穴)にもザリガニがよく隠れています。
ほらっ おった!
あっ…死んでる…
そう!
反射して見にくいですが、これも亡骸です。
7月上旬の西日本豪雨災害時に長期間ここの上水が止められましたが、場所によっては「かいぼり」状態になったのでダメージを負った生体が多いですね!
セミの抜け殻
こういうのもしっかり微生物によって分解されますね!
しかし…
この場所は小さな自然がいっぱい残ってるので本当にオススメです!
ほら、カマキリ!
ここが中間地点です。
このエリアは落ち葉や小枝が少なく、水深も10㎝程の場所になります。
上流の方で細かく分解された落ち葉等が流れ堆積するので
ほぼ泥に近い状態ですが、探せばザリガニが潜っています。
こちらが下流です。
このエリアは植物を植えているのでもともと「土」が多いですね!
本来はこの一帯すべて水に浸かっている場所ですが、干上がっているので川底の状態も良く確認できます。
ざーっと雰囲気が違う場所を撮影しましたが、何となく「デトリタス」が理解できたのではないでしょうか?
その前に!
寝てるザリガニを発見しました。
この画だけを見ると多くの人が「エアレーション不足」と捉えると思います。
はたしてそうなのか?
生体数と水量を比較して、この小川で溶存酸素量が低下する事などまずありえません。
ザリガニがなぜこのポーズをとるのか僕も理由はハッキリしませんが、「脱走」を考える上で非常に重要なワンショットになります。「脱走理由&対策」はその内時間がある時にでも記事にしようと思います。
起こしました。
ボケボケですね!
これなら手掴みです。
尻尾の裏側はこんな感じ。
TLは7㎝ぐらいかな?
話を戻し
この「デトリタス」を一から水槽内で作るのはほぼ不可能だと感じて頂けたと思いますが、できれば再現した方が良いと思います。
深く(3分)考えました!
もちろんここまでのスペックは再現できず「水質浄化」寄りにはなりますが、「無いより有った方が絶対に良い」という趣旨で一度簡単に作ってみます!
できるだけお金がかからない方法で!
続く。