先の記事でこの「環境」を紹介しましたが既に稼働を開始しており…生体の移動がてら“気になる”1匹を捕獲してみました!
【その生体】
このアングルではわかりませんがTL8.5㎝ほどのオスのウォチタです。今まで特に問題もなく育ってきた完全体のウォチタです。
ちなみに多頭飼育ね!
【左の大きなハサミ】
捕獲する2週間ぐらい前には気付いていましたが、いかんせん我が家の「環境」は特定の1匹を狙い撃ちで引き上げることができません。要は水槽のリセットをしないと確実に捕まえることができません!
【健康な右側】
種や大きさによっても若干異なると思いますが、ザリガニのハサミは若干開いていることが多い…これが正位置というかニュートラルなんでしょう。
開き過ぎだなぁ…
ザリガニの捕食行動時は最大でこの程度は開くことがあるので静止画で見る限りでは特段不思議でもない…
いや、違和感アリアリ!
要は閉まらない!
試しにいろいろ触ってみましたが内側へはトルクが入らない状態で無抵抗。閉めた状態から外側へは若干抵抗があった程度で指を離すと画像のように開ききってしまう感じですね。
【異常個所】
大きなハサミの支点となる付け根の損傷?と言うか不具合?になります。
【正常な状態】
同個体の健康な右側になりますが上の画像と見比べてもらうと一目瞭然ですよね!
【蟹で例えると?】
ザックリこんな感じ。
てかさ、蟹はザリガニとは逆に“外”側が開く構造になってるんだね!まぁどうでもいいんだけど…。
これも「生体の話」になり原因の特定には至りませんが、甲殻類のハサミは内部の腱によって制御されています。(※たぶん)
【甲殻類】とか言われても詳しく知りませんが、漠然と「生き物とは?」に落とし込むと腱が損傷するとまず治りません!
何かしらの理由によって高負荷がかかり腱が損傷したと考えるのが自然だと思います。(※ザリガニは内側ね!)
「腱」を詳しく知りませんが、僕は左膝の「前十字靭帯」の断裂しか経験したことがありませんが再建手術をしないと治らないんですよね。(※手術済)
・交尾はできるのか?
いや、知らん。
ザリガニの交尾はオスが大きなハサミでメスを挟み固定します。実質片腕状態で交尾が成立するのかは定かでありません。そもそも「交接」や「ペアリング」とか一度もやった事がないので詳しく知りません。
未判定種ザリガニに限らず高価なアメザリでこのような症状が出てしまうと非常に悩ましいというか“予定”も狂ってくると思います。
・脱皮で治らない?
「バーンスポット」や「欠損」等の外骨格の外部損傷であれば脱皮で綺麗に治ることが多いですが、このような“内部”損傷になると脱皮云々の話になってきます。
む し ろ ?
赤く塗った部分が通常時に見えては“いけない”部分になりますが、今後更に開きこの部分が拡大と言うか症状が悪化しぷっくり膨れてしまうと次の脱皮で失敗するリスクさえ考えられます。
要は抜けずに自切!
日付を出していますが、自然下の生体を含め初めて確認する症状なので今後どうなるのかわかりません!
単独飼育に切り替えてこのまま通常水温で経過観察を続けますが、完治する事は無いと思ってます。
・交尾をさせるには?
とりあえず次の脱皮でどうなるか様子見がベターだと思います。TLが5㎝未満であればハサミを自切させるのもアリかと。
この個体は厳密にほぼTL9㎝だし我が家では他のオスで代用できるので特に問題はありませんが、正直ねこのサイズまで育った生体のハサミを取ることはオススメしません!
昨年滋賀県の淡海湖へ「タンカイザリガニ」を見に行ってきましたが、僕の本命はタンカイザリガニのハサミの全欠損後だったんですよね。
わざわざあんな辺ぴな場所まで行った価値がありましたが「デトリタス環境」のザリガニがどんなものなのか良く分かりましたね!
ハサミを自切させる方法
詳しい説明は端折りますが大きめの箱を用意し適当に水を張ります。取りたい方のハサミを掴みザリガニに“恐怖”を与えると後方ジャンプを数回した後にハサミを自切します。コレが一番楽と言うか生体にとっても負担が少ないと思われます。
※自己責任だからね!
たぶん続く。