【 切羽 】【 はばき 】
この2つの刀装具は「日本刀」「居合刀」「模造刀」になくてならない物になります。
それぞれで「はばき」に使われる材質が異なりますが、日本刀や居合刀に使われるのが主に「青銅」か「真鍮」となります。
模造刀については「アルミ合金」のアルマイト処理が多い印象ですかね?
今回は居合刀によく使われる「真鍮製」になります。
無駄に長くなるので細かい説明は割愛しますが、ザックリと真鍮は「黄銅」であり比重は純銅が8.96、真鍮が8.45となります。
純銅や青銅に比べ亜鉛の含有量が多い分、真鍮の方が少し硬度が高くなり造形もしやすくなる。と覚えておきましょう!
ちなみに!
5円玉=真鍮
1円玉=アルミ
(※)純度は割愛
とりあえず…
青銅であろうが真鍮であろうが「金属」には違いなく、長期間ノーメンテで放っておくともれなく酸化します。
いくら刀身の刃文がカッコよくてもはばきが汚いと…ちょっと恥ずかしいですよね?
真鍮はそこまで詳しくないのでこの変色部分が純粋な酸化なのかの判断ができませんが、とりあえず汚いので見栄えをもう少し良くしたいわけです!
金属磨きと言えば「ピカール」を思い出す人が多いと存じますが、基本的な「研磨」の考え方は「材質と番手」によって異なります。
液体コンパウンドの類になるので4000番ぐらいと言われています…が、ちょっと個人的にはその辺りが微妙なんですよね。
さっと磨いてみましたが、粒子が細かいので表面の艶出し程度に留まります。
要は先ほどの茶色いくすんだ汚れまでは取り切れません。
ダイソーではありませんが、さほど有名ではない…無名に近いとある100均です。
たぶんダイソーにもあると思いますが、現物を確認してないのでわかりません。
【ステン・真鍮・ナイロン】
この3種類があればかなり使えるので100均に感謝しつつ…。
「研磨」をするということは「研磨クズ」が発生します。もちろん金属粉なので比重が重くそう簡単には飛びませんが、エアコンの風がダイレクトに当たると流石に舞います。
新聞紙等を下に敷き、ウエットティッシュもあった方が便利ですね! キコーナwww
とりあえず試しに右側半分を擦ってみましたが、「黄銅」の名にふさわしい色味に戻りました。
深夜の通販番組とかでありそうな画だよね(笑)
金属の「硬度」や「強度」は複数の指標があるので一言で表せませんが、とりあえず黄銅よりもステンレスの方が硬いので擦れば削れます。
ざっくりと落とせました。
画像ではわかりにくいのですが、やはり細かい無駄なラインが入ります。
その後に真鍮ブラシで磨きましたが、かなり目が揃いましたね。
気になる力加減は「歯ブラシ」と同じです。
これは峰側になりますが、先にコッチをやった方が仕上がりが綺麗ですね。
切羽については「はばき」側しか見えないのでこの一面のみで十分です。
こちらは真鍮ブラシのみで簡単にシャカシャカして終わりです。
【 切羽詰まる 】
ちょっとゴメン、今気づきましたが新聞に「自由民主党」とか書かれていますが昨年の衆院選の奴で特に意味はありません。意味はないけど意味合いは間違ってない不思議(笑)
とりあえず「切羽」はこの位置にそれぞれ一枚となります。
一部の「太刀」で二枚仕様がありますが、アレは大きさ違いを重ねた化粧用なので原則一枚で十分です。
「切羽」を現代用語というか工業用として考えれば「平ワッシャ」になります。
だからね、古来より伝わる「日本の物作り」って理屈じゃないんだよね。調べていくと割とこういう事があります。
とりあえず!
「はばき」がどのような目的でこの位置にあるのか?…を考えれば絶対に「鏡面仕上げ」にしたらダメですよ。
おわり