先に現状の寸法を確認したいと思いますが、まだ最終的な厚みを決めていないので面も出ていません。
「元重」の現状は13㎜なので仕上がりは12㎜になると思います。
「先重」の現状が10㎜ちょっとなので…最終は片面1㎜落としの8㎜ほどで仕上げようと思います。
つまり…
「元重」が片側6㎜の12㎜厚に対し、「先重」が片側4㎜の8㎜厚になるので、「切先」に向いて片側にそれぞれ2㎜の勾配が付くことになります。
画像ではちょっとわかりにくいですが、「刃側」からの撮影になり光のコントラストを利用して刃の厚みを撮影しています。
こちらが「峰側」になります。
どうしても小傷が付きやすい状態なので最終の面出しをしていませんが、もうほぼほぼ形になっています。
わからんよね?
ザックリと刃の両面を落としていますが、ココからの造形にかなり時間を要します。
最終的な厚みを何㎜で仕上げるか悩ましい…。
やはりある程度薄くした方がカッコいいわけですが、いくら樫の木は強度があるとはいえ所詮は「木材」なので限界があります。
どうしようかなー
そうそうそうそう、忘れる所でしたが先にやっておかないといけないことが…。
現状の「切先」になりますが、刃の長さが「76㎝」と155㎝の息子に持たせるには少し長いわけです。
んーっとね…
一応ね、模擬刀(居合用)の早見表になりますが、155㎝であれば間をとって「67㎝」ほどの刃長が扱いやすいわけです。
僕から言わせれば半分正解の半分間違いなのでまたどこかで補足したいと思います。
とりあえず現状は長すぎるので切先1個分を落としましょうかね。
ザックリこんな感じ。
ザックリこんな感じ。
一応…重さをね…w。
このパーツについては最終のトップコートを試すために再利用できるので残しておきます。
まぁ…落とすのは簡単だし…
形を整えるのも簡単…
「切先」の形状だけを見る分には特に問題もない…と思うでしょ?
バランスなんだよね?
「刀剣類」が好きな人ってけっこう「一点」を注視することが多いように思えますが、「物を作る側」は全体を見てバランスよく作ることが多いですからね!
「切先」を4㎝ほど落とすということは単純に長さが短くなるわけですが、それ以上に目立つのが「反り」なんですよね!
元の76㎝であれば反りがちょうど「10.0㎜」ほどでしたが、4㎝短くしたことで「10.0㎜」を割ることになります。「棒」に近づくってことね!
「日本刀」は直線美と曲線美の融合体ですが、側面から見た美しさは「反り」にあると言えます。
持ってた木刀を削っているのでこういう事を言っても仕方がありませんが、個人的には『ちょっと気に入らないかな?』という話ですね。息子は喜んでるけど。
「元重」と「先重」の完成。
もうわからんよねw
これならどうだ?
それなりに長いからどこにピントを合わせて良いのかiPhoneも悩んでいるようです。
もちろん最終の化粧磨きが残っていますが、あとは残った「刃」と「切先」を作っていくだけです。ちなみに5日かかかりますね。
削る工程が気になるかもしれませんが、全スキップで紹介はしません。
しませんから!!!
これね、バチンと角度を出して仕上げようと思ったら「道具」を作らないといけないわけですが、簡単に真似をされると悔しいから企業秘密になります。
実際に削ってみれば『あれっ…ココはどうなる?』と疑問が湧いてくるハズですが、「元重」と「先重」が異なり「元幅」や「先幅」も異なる。なにより「反り」まである。
なんで「研ぎ師」みたいな職業があるのか…非常に特殊な「専門性」があるからですよね!
この辺りはネットでググってもまず出てこないと思いますが、なんでもかんでも調べれば「答え」が必ず見つかるわけでもなくw
これが「物作り」の醍醐味でもありますが、本当に有用な情報なんてネット上に落ちてる事はほぼありませんから(笑)
だから書かないw
「失敗も楽しむ」と書くとちょっとマゾっぽんだけど、自分の“読み”が当たった際の達成感というか充実感は良いものですよ!
コレが楽しいわけw
つづく