それでは!
6月12日に大阪城公園の人工の小川で見つけたカニさん。
そう、このカニさん!
まず大前提として、本来の自然で見つけ捕獲(自然採集)した水生生物は持ち帰って飼育をしても特にお咎めがありません。(※種にもよる)
た だ し !
爬虫類がかなり微妙になりますが、特に離島等で独自の生態系になっている種(※希少種)については条例で縛られる場合があります。奄美屋久島あたりが有名だと思いますが、島からの持ち出しが全面禁止されている場合とかですよね。ソレに加え原則的に理由を問わず哺乳類や鳥類はアウトになると思います。(※植物や昆虫が対象になる場合もある)
簡単に言うと『なんでもかんでも採集するなよ?』になりますが、お子さんがいる家庭向けに“翻訳”すると『SNS等で情報発信さえしなければ絶対にバレんけどな?』とも言えます。
そういうわけで!
優さん『獲ったどー』
最近よゐこの「無人島0円生活」を放送してないよね?結構好きなんだけど?この前のナスDの放送は観た。
前回のザリガニの反省を踏まえビニール袋を事前に用意しておきました。この日は雨だったし自転車移動で傘をさしてバケツを持つなんて無理だからね。車でも無理というか水がこぼれたら嫌だよね。ビニール袋って意外と使えますがアホの環境省が『有料化するわ』とか言い出したでしょ。てか7月1日から始まりましたね。
実際の現場はこんな感じですが、雨が降っており傘をさし集中力が切れやすい中での発見であり、別に2~3時間かけてじっくり探すわけでもないので対象まで2~3mも離れると素人の“目”では見つけにくいと思います。まぁ…そういうことだよw
【2020年6月12日 撮影】
この記事を書いた今日現在の何日前かな。ここが1つポイントですね。どのような形であれ“拾得物”は警察署(交番)に届けなければいけません。
ココが悩んだ!
本来の自然であれば不要となりますが、大阪城公園の人工の小川は文字通り「人工物」になります。
そう、人工物なんです!
この場所の詳細は別記事で書くので割愛しますが、昭和60年代に造られており当然生き物は1匹もいない状態からスタートしています。
つまり放流個体だわな?
・ザックリ分類すると?
本当にザックリになりますが、とりあえず全てが不可の「特定外来生物」。許可があれば飼育できる「特定動物」。いろいろなカテゴリーがあるものの「それ以外」の3つですね。
確か2020年6月1日から「特定動物」の規制内容が変更になったと思いますが、とりあえずこのカニさんは「それ以外」に分類されます。
つ ま り ?
ペットとして飼われていた生体であろうが別の場所で採集した生体であろうが「放流」については罰則規定が特に無いので刑事罰の対象になりません。(※種によっては条例違反になる場合も)
だ が し か し ?
生体については「財産」と考えることが可能であり、人工物(施設等)で採集した場合は“拾得物”つまり「占有離脱物横領罪(※1)」の可能性が出てきますね!
要は捨てても特に刑事罰が無いけど、拾っても届けずにナイナイすると場合によっては罰せられる可能性があるわけです。初犯であれば起訴されることはありませんが、もちろん前科を頂戴することになるので軽く考えないように!
本記事を書くにあたり、個人主観でテキトーな事を書いてしまうと後々面倒臭いことに成り兼ねないので
はい、ソース。
いくら拾得物とはいえ所轄交番では対応ができないので本署まで行き経緯を相談し、まずは「一時保護」という形で我が家での飼育が始j…こんなカニを急に持ってこられても邪魔なんだよね(笑)
迷子の犬や猫、一部の爬虫類や一部の鳥類については本署まで連れて行った方が良さそうです。ちなみに「一時保護」についてはスズメやハトみたな野鳥にも適用されますが、場合によっては鳥獣保護管理法違反に問われる可能性もあるので…これもまずは警察署でいいのかな?シランケド
・種の判定について
これも深く考えていなかったというよりも担当の警察官と話をしてわかりましたが、そもそも“拾得物”として受理するためには「種の特定」が必要になります。
インターネットで調べる限り【クロベンケイガニ】が有力でしたが、そのような素人意見ではなく専門家による「判定」が必要となる…そうです。
コレが実際に提出したカニさんの画像になりますが、大阪屈指の水族館である「海遊館」に依頼し…あの~既に営業を再開していますがコロナの影響でバタバタしてて判定までに時間がかかる…ということで「大阪市立自然史博物館」へ再依頼となり【クロベンケイガニ】が確定しました。
でね、ベンケイガニは「〇〇ベンケイガニ」みたいに呼び名が変わる?こともあるそうで
ちょうどヤフオクで出品されていますが、コレは千葉県で採集された個体ですがハサミが少し紫色になっています。
この「アカテガニ」が近縁種だった…「カクベンケイ」とかも。
捕獲時に比べ色味が明るくなったような気がします。でも【クロベンケイガニ】であって漢字にすると【黒弁慶蟹】です。【背赤後家蜘蛛】よりも丸い感じ?
・受理されるのか?
このカニさんが【クロベンケイガニ】と判明したので、結論から申し上げると「拾得物」として受理されませんでした。これが「ヤシガニ」だったら受理されていましたが違いが分かりますかね?
もちろん「大阪市立自然史博物館」から補足情報も頂いておりますが、実はこの【クロベンケイガニ】は大阪府もとい大阪市内でも野生個体が確認されています。へぇ~知らんかった!
てか…
少し前に行ってるんだなぁ~。残念なことに捕獲の3日前だったから聞けなかった。いや、どのみち一度は警察署に行かないといけなかったのか。
これがまた微妙な位置関係になりますが、大阪市内の「大川」「寝屋川」「第二寝屋川」辺りで確認されているそうです。だから「淀川」「堂島川」「土佐堀川」にもいてるだろうし。
「道頓堀川」は知らん。
ちょっと調べたんですよ!
ホンマですやんか(笑)
このカニさんも繁殖期には海の方に行くので別にいてても不思議ではないのか…。
場所はたぶんココ。
中之島の東にある「中之島公園」内だと思いますが、西側には中央公会堂や大阪市役所がある自然とはかけ離れた場所と言いますか…。
【 ストリートビュー 】
行くのが面倒臭かったけど少し気になったので対岸側から確認しましたが、水の色味はお察しだしごく普通の都市公園です。
【 この位置関係 】
青〇が「中之島公園」で赤〇が大阪城公園の「人工の小川」になります。
昔一度調べたことがありますが大阪城北外堀と「寝屋川」「第二寝屋川」が水中で接続されている…とか。結局詳細はわかりませんでしたが。
とにかくね、南外堀まで辿り着ければ「人工の小川」に侵入することが物理的にも可能ということ、この捕まえた生体が必ずしもペットとして飼われて個体の「放流個体」とは言えないし、近隣の生息数からして希少性も無いので総合的に判断して『拾得物にはできない』という見解でした。
大阪市は政令市なので各行政区に1つ、現場のすぐ横にも大阪府警察本部があり計25個の警察署があります。どこの署に話を持って行くか?でも若干解釈が異なる可能性があるそうですが、【クロベンケイガニ】については【クマゼミ】と同じ解釈になるであろと。
ちょっと長くなりましたが…
僕の場合はこの後に続く記事の絡みもあるし場合によっては問題になる可能性も出てきそうだったので調べましたが、本来であればこのような工程は不要になります。
なのでSNS等で情報を発信する場合は事前に調べ問題が無いかの確認をするだけでもトラブルに発展することが無いし、7月に入り全国的にも自然採集をする人が多くなると思うので頭の片隅にでも置いて頂ければと思います。
まぁ…
SNSで情報発信しなければ…
あとはわかるよね?
おわり。